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写真:徳島県教育委員会提供 |
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09年6月14日に、徳島県の川西遺跡から河川の石積み護岸としては、国内最古のものが出土し、現地説明会があるという事で行ってきました。
遺跡名:川西遺跡 所在地:徳島市上八万町川西173番地1ほか
主な成果(09年6月14日現地説明会資料より)
1.鎌倉時代から室町時代にかけて、川岸を結晶片岩(青石)で石積みして護岸した施設が発見された。 2.護岸施設の石積み範囲は、東西45m、南北10mにおよび、川岸の斜面に最大で高さ1.5mにわたり石積みされている。
3.護岸施設の築造開始は、鎌倉時代初期(12世紀末〜13世紀初頭)で、たびたび洪水にみまわれるような河川の石積み護岸としては、国内最古のもの。
4.石積み護岸は、鎌倉時代から室町時代(12世紀末〜15世紀前半)にかけて、繰り返し、補修、増築が行われており、石積みに加え盛土を行い、あるいは、捨石と石留め杭で護岸施設をより堅固なものに補強している。
5.さらに、川の中洲に向けて、東西幅5.5m、南北幅15m以上の室町時代の石積みに、盛土で造った突堤があります。河川立地の遺跡で、このような突堤構造を採用する遺構は、中世以前には類例がありません。
まとめ 1.河川の石積み護岸したものとしては、国内最古、鎌倉時代の護岸施設。
2.この護岸施設は、鎌倉時代から室町時代前半の約250年間にわたり、石積み護岸という手法の変遷をたどる事ができ、治水土木技術史上極めて重要な遺構です。 |
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●他の写真(石積み部)
●他の写真(出土品)
●時代年表(時代の背景) |
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写真:徳島県教育委員会提供 |
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写真:徳島県教育委員会提供 |
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